ある日、平凡な生活が一変してしまうデスゲームマンガの特集です。
何者かによって集められた主人公たちが、さまざまなルールに従いながら生き残りを目指します。次から次へと予想外の出来事に襲われ、1人、また1人と倒れながらも、脱出や勝利を目指して戦い続けます。
極限状態で繰り広げられる人間模様や、背景にある謎も大きな魅力です。
今回紹介する5作品は、すべて完結しているものなので、結末が気になる人は一気に最後まで読むことができます。
絶対面白い!デスゲームマンガ紹介
【完結済み】今際の国のアリス(全18巻)
『今際の国のアリス』は『週刊少年サンデーS』『週刊少年サンデー』(小学館)で2010年から2016年連載されていた麻生羽呂先生のマンガです。スピンオフとして2015年から『今際の路のアリス』が連載され、さらに2021年には『今際の国のアリス RETRY』が連載されました。
2013年にアニメ化、2020年にはNetflixで実写ドラマ化されています。
裕福な家庭で生まれたが、出来のいい弟と比べられて家庭に居場所がないアリスは、友達のカルベ、チョータといつもつるんでいました。その日も、普段と変わらず、カルベやチョータとダラダラと過ごしていました。そうして帰ろうと始発電車を待っていると、突如、花火が打ち上がります。そしてとてつもない大きさの光がアリスたちを包み込み、次の瞬間は見知らぬ世界に迷い込んでいました。
無人の国で気楽に遊んでいた3人でしたが、とある神社に足を踏み入れたことで事態が一変します。
彼らは「げぇむ」という命懸けのデスゲームに参加させられます。
アリスは高い観察力と洞察力を活かし、「げぇむ」の突破口を開いていきます。果たしてなぜこのような「げえむ」が行われているのか、勝利の先には何が待っているのか、読み進めるほどに先が気になる展開になっています。
『今際の国のアリス』の魅力は、「げぇむ」の多彩さです。ゲームの傾向と難易度はトランプによって示されるのですが、スペードが体力、ダイヤが知能、クラブがバランス、ハートが心理と、さまざまなジャンルのゲームが登場します。中でもハートのゲームは参加者の心を破壊するような非道なルールになっており、読んでいてハラハラしてきます。
【完結済み】BTOOOM!(全26巻)
『BTOOOM!』(ブトゥーム!)は、『週刊コミックバンチ』『月刊コミック@バンチ』(新潮社)で2009年から2018年まで連載されていた井上淳哉先生のマンガです。2020年12月時点でシリーズ累計発行部数450万部を突破しており、2012年にはテレビアニメ化されました。
ネットのオンラインゲーム「BTOOOM!」にハマっていた坂本竜太は世界ランキング10位の日本人プレイヤーとして注目されていました。しかし、現実では定職にもついておらず、引きこもり同然に日々を過ごしていました。
ある日、目を覚ますと竜太は南海の孤島のジャングルで目を覚ましました。竜太は何が起こったのか理解できませんでしたが、そのまま本物の爆弾とレーダーを使ったバトルロイヤルに参加させられます。参加者は、時限式やリモコン型といった8種類の爆弾を使って殺し合いを始めます。
相手を殺すことに罪悪感を覚える竜太でしたが、ゲームに慣れてきて、攻略法を見つけていきます。そうして他の参加者たちと頭脳や駆け引きを駆使した戦いを繰り広げていきます。
いわゆるバトルロイヤルマンガで、爆弾を使った派手なアクションや、極限状態に陥った登場人物たちの人間性が描かれています。爆殺シーンも緻密に描かれており、かなりのリアリティです。また、見所はバトルだけではありません。主人公たちは過去に何らかの深い事情を抱えています。そういった謎解き要素も見所の1つです。
【完結済み】カラダ探し(全17巻)
『カラダ探し』はウェブコミックサイト『少年ジャンプ+』(集英社)に2014年から2019年まで連載されていた村瀬克俊先生のマンガです。原作はスターツ出版から出たウェルザード先生のホラー小説です。
女子高生の森崎明日香は友人の三神遙から「私のカラダを探して」と頼まれます。気味の悪い話で信じていなかった明日香でしたが、夜の12時になると校舎の前に転移されていました。そこには同じように遙から声をかけられた5人のクラスメイトもいます。校門は見えない壁に阻まれており、携帯電話もつながりません。
どうしようかと戸惑っていると、怪談で聞いたことがあった「赤い人」が現れます。そうして明日香は無残にも赤い人に殺されてしまいます。
しかし、気がつくと明日香は再び遥から「カラダ探し」を頼まれ、夜になると校舎に飛ばされてしまいます。そうしてまた赤い人たちと遭遇することになります。
こうして何度も赤い人に殺されては、時間を元に戻されるというループが続き、徐々に「カラダ探し」と「赤い人」の謎が明らかになっていきます。
『カラダ探し』は同じ1日を繰り返すループものです。「カラダ探し」を頼まれた6人は何度も同じ日を繰り返しつつ、赤い人との鬼ごっこを繰り返します。赤い人に追いつかれると惨殺されてしまいます。こうして何度も何度も殺されながら、少しずつ謎を解いていきます。また、物語は三部構成になっていて、「カラダ探し」を頼む側と頼まれる側が入れ替わりつつ、物語の真実が明らかになっていきます。
【完結済み】リアルアカウント(全24巻)
『リアルアカウント』は『別冊少年マガジン』『週刊少年マガジン』(講談社)に連載されていた原作・オクショウ先生、作画・渡辺静先生のマンガです。2020年11月時点で累計発行部数330万部を突破しています。
国内最大規模を誇る国民的SNS『リアルアカウント』(通称:リアアカ)。この世界ではリアアカのフォロワー数がステータスになっています。
高校生の柏木アタルは、現実世界では友達がいませんでしたが、リアアカでは嘘を重ねてどんどん友人を増やしていました。今やアタルには1,500人以上のフォロワーがいました。
ある日、いつものようにスマホゲームで遊んでいると、突然、画面の中に吸い込まれてしまいます。リアアカの世界に吸い込まれてしまったアタルは、クリアしたものだけが現実世界に戻れ、失敗したものはフォロワーものとも死んでしまう理不尽なデスゲームに巻き込まれます。
ゲームの目的を知らされないまま、アタルはさまざまなゲームに挑んでいきます。そうして唯1人の家族である妹のユリの元に帰ることを目指します。
コミックスの1巻は「フォロワー0で即死亡」というインパクトのあるキャッチフレーズがつけられていました。身近にあるSNSをテーマにして、真の味方は誰なのかというメッセージが投げかけられます。もともとゲームが好きだったアタルが必死に攻略していく様子に思わず感情移入してしまいます。
【完結済み】少年Y(全8巻)
『少年Y』は『別冊少年チャンピオン』(秋田書店)で2012年12月号から2015年7月号まで連載されていた原作・ハジメ先生、作画・とうじたつや先生によるパニックホラーマンガです。
中学2年生の栗原ユズルは転校生として学校に登校する日、幼い頃の夢を見ました。夢の中でユズルはアリを殺しており、どうしてこんなにもモロいのだろうと不思議に思っていました。
友達ができるか心配していた心配していたユズルでしたが、ホームルーム中の教室に入ると、クラスメイトたちが全員倒れて死んでいました。何が起こったか分からずに驚いていたユズルのところに1人の少女がやってきます。彼女はワビコと名乗り、自分は神さま見習いだと言いました。そうしてワビコは神さまからのメッセージだと言って、5分以内に生き返らせるべき価値がある人間を1人だけ選べとユズルに伝えます。
そうしてユズルは、まだよく知りもしないクラスメイトたちに対して、命の順番をつけることになります。ユズルは必死に頭を働かせて、誰を蘇らせるべきかを考えます。
死んでしまったクラスメイトたちの中から、誰を蘇らせるかという逆デスゲームのような展開になっています。どうしてユズルはこのような命の選択を強いられているのか、彼にこんなゲームをさせている黒幕は誰なのか、さまざまな謎が最終巻で鮮やかに回収されます。
まとめ
刺激的な展開が多いデスゲームマンガは、ついつい先へ先へと引き込まれてしまいます。極限状態に追いやられた登場人物たちが見せるエゴや生存本能、残虐性が「人間とは何なのか」といった本質を見せてくれます。
こうしたデスゲームマンガは凝ったストーリー展開も大きな魅力です。どうしてこのようなゲームに巻き込まれることになったのか、どのようにしてゲームに勝つのか、黒幕は誰なのかといった謎が謎を呼ぶ展開は読んでいてワクワクしてきます。
今回紹介した5作品は、どれも時間を忘れて夢中になれるものばかりなので、気になるものがあればぜひ読んでみてください。
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